縞物語
おおきに、澤野です。
夏のファッションの代名詞、マリンボーダー…。
フランスの海軍の制服が統一され、映画・小説などの影響もあり、パリの女性ファッションとして一世を風靡しました。
ファンション用語では縦縞ストライプ・横縞をボーダーとあらわす場合があります。
日本で現在一般的につかわれる「縞」いう日本語は、江戸時代後期から使われ出した言葉です。
江戸中期までは縞模様は「筋」と呼ばれ、江戸小紋の「万筋」や「千筋」などの文様名も、それゆえのことです。
室町時代、南蛮船から渡来してきた縞織物を運んだことから、「島渡りの布」という意味で「島物」と呼ばれ、次第に「島」を「筋」の意味として用いられるようになりました。
江戸後期に「縞」という字を当てられるようになりました。
そのほか縞織物を「柳条」という文字があてられたり、「間道」(かんとう)など呼ばれ、それぞれルーツによって名称が異なります。
「柳条」は「柳条縞緬」からです。
天正年間(1573〜1592)に中国の織工が和泉の堺(現在の大阪府堺市)へ渡来して技術を伝え、それ以来国産されるようになりました。
しぼのある正絹を使った縞織物です。
江戸時代に入り、徳川家斉〔いえなり〕の御召物とされたことから、呼ばれるようになりました。
「間道」
名物裂の縞文様からの由来です。
室町期の勘合貿易による舶来品が、上級階級を風靡しました。
茶道の流行とともない、茶器など使い裂や替え袋の類に用いられるようになりました。
文様によってそれぞれルールがあるんですね。
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